国内スタートアップ資金調達ランキング(2025年1月-12月)

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STARTUPS DB 運営事務局

2025年に発表された資金調達を金額ベースでランキング形式にまとめた。

2025年 年間の資金調達金額ランキング

統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」を提供する東京大学発のMujinは、年間累計で362億3,000万円を調達しトップに立った。
マルチモーダル生成AI「Heron」を開発しているTuringが累計240億円を調達し2位に続いた。

2025年年間での資金調達額の合計をランキング形式で並べた。原則的に登記簿から取得した調達日を優先しており、次点でプレスリリースなどの公式発表も集計している。

1位は統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」を提供するMujinで、年間で362億3,000万円を調達した。

同社は2011年創業の総合オートメーションテクノロジー企業で、独自のフィジカルAIとデジタルツイン技術を強みとする。ロボット、AGV、保管システム、各種センサなどを共通のアーキテクチャで統合制御する「MujinOS」を開発・提供しており、複雑なシステムインテグレーションを不要にし、製造・物流現場の高度な自動化を迅速かつ再現性高く実現できる点が評価されている。従来の個別最適な自動化にとどまらず、工場・倉庫全体をリアルタイムで同期させる次世代デジタルツインの実現を可能にしている。

資金調達を通じて、MujinはMujinOSのプロダクトラインアップ拡充を加速し、インテグレーション中心のビジネスから、よりスケーラブルな製品主導型モデルへの転換を進める方針だ。また、欧米を中心としたグローバル展開の強化、工場・倉庫全体のデジタルツイン化の推進、世界トップクラスのエンジニア採用による次世代MujinOSの技術開発にも注力し、産業オートメーションにおける“世界標準”の確立を目指しているという。

2位はマルチモーダル生成AI「Heron」を開発しているTuringで、2025年年間で240億円の資金調達を実施した。

同社は2021年8月に設立された自動運転スタートアップで、環境認識から経路計画、運転制御までを単一のAIで行うE2E(End-to-End)自動運転AIと、人間社会の常識や文脈理解を獲得した大規模基盤モデルを同時に開発している点が特徴だ。これらを統合することで、あらゆる条件下において車両が人間の代わりに運転操作を行う「完全自動運転」の実現を目指しており、従来のモジュール分割型の自動運転開発とは一線を画すアプローチが注目されている。

調達した資金は、計算基盤の拡充や社会実装に向けた事業体制の強化、MLエンジニアを中心とした人材採用に充当される予定だ。今後は研究開発と事業展開の両輪をさらに加速させ、日本発の完全自動運転技術の社会実装を目指していくという。

3位は生成AI領域における基盤モデルの研究開発をするSakana AIで、年間総額200億円の資金調達を実施した。

同社は、自然界の仕組みや進化の原理に着想を得たAI基盤モデルの研究開発を行う企業で、「集合知」や「自己進化」といった概念を取り入れた独自アプローチを強みとしている。小規模なモデルを効率的に組み合わせることで、高性能でありながら計算資源への依存を抑えた持続可能なAIの実現を目指しており、巨大な計算資源を前提とする従来型のAI開発とは一線を画す点が注目されている。また、「サカナ(魚)」という社名には、進化や群知能といった自然の力を活かし、新たなAIパラダイムを切り拓こうとする思想が込められている。

調達した資金は、日本市場に最適化された基盤モデルの開発をはじめ、防衛・製造業などの基幹産業へのAI社会実装、さらには海外展開の加速に重点的に投じられる予定だ。今後も世界トップレベルの研究者・エンジニアの採用を進めながら、日本発のソブリンAIの確立と国際競争力の強化を目指していくという。

2025年12月に発表された資金調達の金額ランキング

12月までの資金調達額の合計をランキング形式で並べた。原則的に登記簿から取得した調達日を優先しており、次点でプレスリリースなどの公式発表も集計している。

統合型オートメーションプラットフォーム「MujinOS」を提供する東京大学発のMujinは、2025年12月に累計で346億6,000万円を調達しトップに立った。
AIによる文字起こしサービス「Notta」の運営を行うNottaが累計23億円を調達し2位に続いた。