国内スタートアップ資金調達ランキング(2026年8月)
2026年8月に発表された資金調達を金額ベースでランキング形式にまとめた。
資金調達金額は集計日時点の登記簿上で確認がとれたものを優先して集計しており、次点でプレスリリースなどの公式発表も集計しているため、企業が公表する金額とは異なる場合がある。
別荘を所有し、使わない日はホテルとして貸し出せるサービスを運営するNOT A HOTELは、シリーズDラウンドで100億円を調達しトップに立った。
磁場閉じ込め方式の核融合炉において、プラズマ状態を作り出すために必要な加熱システム「Plasma Heating System」の研究開発を行う京都フュージョニアリングは、シリーズDラウンド1stクローズで99億2,000万円(プレスリリースで発表された257億2,000万円から、登記簿で8月以前に公表された調達金額158億円を抜いた額)を調達し2位に続いた。

2026年8月の資金調達額の合計をランキング形式で並べた。
1位は別荘を所有し、使わない日はホテルとして貸し出せるサービスを運営するNOT A HOTELで、シリーズDラウンドで100億円を調達した。
同社の提供する「NOT A HOTEL」は専用アプリによる簡単な操作のみで保有する別荘をホテルとして運用することができるサービスだ。出張や旅行などで別荘を使わない期間は、ホテルとして貸し出し、収益化できる。また、「NOT A HOTEL」の別荘のオーナーになることで他拠点の相互利用ができるほか、オーナーだけが利用できる特別な空間「NOT A HOTEL EXCLUSIVE」を利用することもできる。
今後はトヨタ・インベンション・パートナーズおよびジーライオングループとの資本提携により、モビリティサービス「NOT A GARAGE」事業を推進する方針だ。
2位は磁場閉じ込め方式の核融合炉において、プラズマ状態を作り出すために必要な加熱システム「Plasma Heating System」の研究開発を行う京都フュージョニアリングで、シリーズDラウンド1stクローズで99億2,000万円(プレスリリースで発表された257億2,000万円から、登記簿で8月以前に公表された調達金額158億円を抜いた額)を調達した。
「Plasma Heating System」は、量子科学技術研究開発機構(QST)をはじめとする国の研究機関等で多くの研究者によって研究・開発が行われてきた加熱システムだ。高周波数の開発や出力時間の長期化など、日本発のジャイロトロンが世界中で利用されるように研究開発を行い、産業転用できるよう取り組んでいる。その他にも同社は、燃料であるトリチウム(三重水素)などの水素同位体ガスを核融合炉心から排気・分離・循環させる技術の研究開発「Fusion Fuel Cycle System」や独自材料からプラント設計までを一つのシステムとして開発に取り組む「Fusion Thermal Cycle System」などの研究開発を行っている。
今回の資金を活用し、UNITY プログラムをはじめとする実証設備への投資、生産能力の拡充、グローバルな事業基盤の強化を進め、フュージョンエネルギーの商用化に向けた歩みをさらに加速させる方針だ。
3位は超高速な情報処理を行う光量子コンピュータの早期実現を目指す東京大学発スタートアップのOptQCで、シリーズA2ラウンドで70億円を調達した。
同社は東京大学大学院工学系研究科・古澤研究室の20年以上にわたる研究成果を基に設立され、光量子技術を活用した革新的なアプローチを推進しており、常温常圧での動作・優れたスケーラビリティ・高速情報処理能力という特長を持つ光量子コンピュータの開発に注力している。
今回調達した資金は、次世代光量子プロセッサの研究開発や、量子光学・電気回路・機械工学・制御工学・ソフトウェア/アルゴリズム開発など光量子コンピュータの実用化に必要な研究者やエンジニアに加え、事業開発を担うビジネス人材の採用を加速するために活用する方針だ。

